編集者になりたいけど、何から手をつけていいか分からないですよね。実際、「編集の学校なら体系立てて教えてもらえるけど、お金がかかる。かといって編集の本を読んでも何が必要かよく分からない…」と悩んでいる人は多いと思います。
そこで今回、現役の雑誌編集者が、雑誌をはじめとした紙媒体の編集者志望の人が事前に学んでおきたい基礎知識を解説します。
編集に必要な基礎知識6選
紙媒体の編集者に必要な基礎知識は全部で6つあります。重要な順番で並べると、
- 編集者の仕事内容
- 編集用語
- 校正記号
- ライティング術
- インタビュー術
- カメラ撮影術
それぞれ詳しく解説していきます。
編集者の仕事内容
編集者を志望する以上、「仕事内容なんて知っていて当然でしょ?」と思われるかもしれません。でも、意外ときちんと調べずに「本を作りたいから」「好きな雑誌だから」という理由でだけで応募する人が結構います。入社試験の合格率を上げるために、編集者が具体的にどんな仕事をするのか、事前にある程度把握しておくことは非常に重要です。
雑誌編集者の場合、主に以下の6つの仕事を行います。
- 新コーナー、特集ページの企画案制作
- 取引先、取材相手との日程調整
- 取材&撮影
- ライティング&原稿チェック
- ページレイアウト
- 校正
上記を詳しく知りたい人は過去に詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。
どんな仕事でもまずは、業務内容を知ることがすごく大切。事前に知識をしっかり入れることで入社後のギャップに悩む確率が低くなります。
編集用語
編集業界では、いわゆる業界用語が日常会話の中で飛び交います。教育システムがしっかりしていない会社は、新人であろうとも、業界用語を知っていること前提で話を進めることがほとんど。先輩たちの話に最初から付いていきたいならば、最低限の用語を覚えることが必須になってきます。
「どの用語から覚えていいのか分からない」という人も安心してください! このブログでは、紙媒体でよく使われる基礎用語集を過去に解説しています。
気になる人はこちらをご覧ください。
基本的な編集用語をマスターしておけば、いきなり面食らうことがなくなります。不安な人はこの機会にぜひ身に付けてください。
校正記号
校正記号とは、訂正指示を分かりやすくするために使用される記号のこと。記号をフル活用する人、ほとんど使わない人、いろいろいますが、自分が使うか使わないかは別にして、編集者ならその記号の意味を知らなければいけません。
手っ取り早く覚えるなら以下の本がおすすめ。
この本の内容を抑えられれば大体のことには対処できます。校正記号を使いこなしたいと思う人は、本の内容をインプットしたあと、自分が書いた原稿を校正する際、実際に使ってみましょう。何度も使うと体に染みついてくるはずです。
ライティング術
ライターと編集者が完全に分業している大手出版社は別ですが、多くの場合、編集者も文章を書く能力が必要になってきます。おそらく編集者を目指しているということは、文章を書くのが得意、もしくは文書が読むのが好きという人がほとんどかと思います。文章力に自信がある人でも、仕事となると、読み手に伝わる文章を書くための技術と知識が必要です。
では、どうしたら読み手に伝わる文章が書けるようになるでしょうか。自信がない方はまず文章の書き方の本を読むことをおすすめします。最近読んだ中では以下の1冊をおすすめします。
上記の本に書かれていることをすべてマスターできれば、「文章力が低い」と言われることはなくなるでしょう。伝わる文章を書くためのルールが分かりやすく掲載されています。無料で分かりやすい文章を書く方法を学びたいと思うなら、こちらの記事がおすすめ。以下15のコツさえしっかり押さえられれば、簡単に読みやすい文章を書けるようになります。
インタビュー記事の書き方を知りたいという人はこちらの記事もぜひご覧ください。
ちなみに、文章力が足りないとお悩みの人はこちらの方法を試すのがおすすめ。
文章力を上げるのに最も効果的な方法はとにかく書くこと。書いた文章を誰かに添削してもらい、改善して次に生かす。これが1番の勉強法だと思います。添削してくれる人が身近にいない場合は、ライタースクールなどの専門学校に通うことも選択肢にいれてもいいかもしれません。ただ残念ながら、スクールに通っても、学ぶだけ学んで結局書かない人がほとんどというのが現状です。専門学校などに通う場合は、どんなことがあってもとにかく書くということを忘れないようにしてください。
編集の学校へ通うメリット・デメリットを過去の記事で解説しています。詳しく知りたい人はこちらをご覧ください。
インタビュー術
自分がライティングを担当する媒体になると、ほぼ必ず回ってくるのがインタビュー取材。初見で何の知識もなしに飛び込むとかなり大変な思いをします。インタビュー術は、事前に学んでおいた方がいい技術の一つといえるでしょう。
インタビュー取材のコツについては詳しくこの記事で解説しているので、詳しくは以下をご覧ください。
文章と同じく、インタビューも数をこなしてうまくなっていくものだと考えてください。失敗を恐れずにトライアンドエラーを繰り返せばきっと上達するはずです。
カメラ撮影術
ここまで任される場合は編集者だけではなく、記者も兼任している場合がほとんどかと思います。インタビューも自分が担当するような会社なら、撮影もできた方がいいでしょう。とはいえ、カメラマンではないので初めは最低限の知識でOK。
カメラの使い方などの基礎知識は、当ブログでもこちらとこちらで紹介しています。
これくらいの内容を押さえていれば、現場では問題なく仕事ができるはずです。カメラを自由に扱えるようになると編集者として重宝されるので、余裕のある人は、ぜひ事前にマスターしておきましょう。
まとめ
まとめると編集者になる前に知っておきたい知識は以下の6つ。
- 編集者の仕事内容
- 編集用語
- 校正記号
- ライティング術
- インタビュー術
- カメラ撮影術
上記6つが身に付いていることを就職の面接などでアピールできれば、大きなアドバンテージになるでしょう。しかも、いきなり現場に出ることになっても、ここまでの知識と技術があればそう困ることはありません。各項目で自信がない…と感じる人は、できるところからでいいので、少しずつ学んでいきましょう。
コメント