私カイリーニ、編集部で働いていることもあってフリーのカメラマンと仕事をする機会がしょっちゅうあります。
過去に映像系の学校に通っていてカメラに割と詳しい自分は、お付き合いのためにと満遍なくいろいろな人に依頼をするようにしていますが、他のスタッフや外部ライターは割と決まったカメラマンと仕事をする場合が多いです。フリーカメラマンと世間話をしていても仕事がある方とない人の差が激しいことがよく分かります。
ということで今回は、編集者から見た仕事をお願いしやすいカメラマンの条件をご紹介します。なかなか継続して仕事の依頼がこない…というフリーカメラマンは特に必見の内容です。
仕事を頼みたくなるカメラマンの8つの条件
仕事の多いカメラマンには以下の8つの特徴があります。
- 人当たりがよい
- セッティングが早い
- 車を持っている
- 写真の修正技術が高い
- 編集側とクライアントの要求になるべく応えようとしてくれる
- ポージングなど、構図の引き出しがたくさんある
- 無理な条件の中で最良の選択肢を提示してくれる
- 経費を抑えてくれる
いかがでしょう? すべてクリアしていますか?
「全部余裕でクリアしている」という人は、引く手あまたのカメラマンだと思います。少しでも「怪しいな」と思った人は、まだ改善の余地があります。また、全部クリアしているけど仕事が来ないぞという人は、実は相手から見るときちんとできていないかもしれません。この記事を見て自分の行動を振り返るとともに、今後の参考にしてみてください。
それでは、一つずつ詳しく解説をしていきましょう!
人当たりがいい
とにかく大事。むしろ、商業カメラマンの場合、人柄の良さを満たしているのは大前提になっています。
芸術系のカメラマンはある程度人格が破綻していても個性で片付けられることが多いですが、商業カメラマンはあくまでもビジネスとして写真を撮影する人。コミュニケーションをしっかり取れる人当たりのいいカメラマンでないと、今の時代、絶対に生き残れません。
セッティングが早い
予算の都合上、タイトなスケジュールの現場が増えているから、準備と撤収が早いカメラマンは編集サイドからするとすごくありがたい存在です。
フレキシブルに対応できるよう、ライティングパターンを何種類か持っているといいかもしれません。
車を持っている
個人的に絶対必要です。最近、車を所有していないフリーのカメラマンをちょくちょく見掛けます。でも、自分は100%使いません。
余談ですが、売れっ子は大体外車に乗っています。これにも一応理由があって「特定の国産車に乗ると、他メーカー車関係の仕事の際に気まずくなるから」とのこと。それを聞いて「なるほどな〜」と思いました。機材が多いカメラマンの場合、そんなことも言ってられないのでワゴンとかに乗っているケースもありますが…。
画像処理が得意
最近は特に重視されます。修正前提で撮影することが多いから、後処理が得意なカメラマンは重宝されます。人物、商品写真などなど。今の修正技術は本当にすごいですよね!
後処理は本来、カメラマンではなくレタッチャーの仕事ですが、その辺の業務が曖昧になっているので両方できる人は貴重です。取材相手にお抱えのカメラマンいる場合、大抵レタッチ力で選ばれている気がします。
編集側とクライアントの要求になるべく応えようとしてくれる
これも大切。編集者・クライアント共に写真のプロではないから、無茶苦茶な指示を出すことがあります。それでも、できる限り相手の望む写真に近づけようと努力してくれるカメラマンは重宝されます。もちろん、本当に無理なものは無理と早めに言ってくれることも大切です。
カメラやライトのことをほとんど知らない編集者がいることにビックリすると思いますが、これが結構いるんですよね…。
ポージングなど、構図の引き出しがたくさんある
さまざまな写真のバリエーションを提案してくれるカメラマンは頼りになります。こちらの指示通りシャッターを切るだけではなく、被写体をどうすれば魅力的に撮れるかを知っていると安心して仕事を任せられます。
個人的にはこの能力をかなり重視しています。自分一人でポーズや構図のバリエーションを考えるには限界がありますから。
無理な条件の中で最良の選択肢を提示してくれる
いつでも100点満点の状況で撮影ができるとは限りません。ロケだと日差しが変わるし、スタジオではない室内環境で撮影することも多々ある。だから、どんな場所でも80点を取れるベターなライティングをしてくれるカメラマンがいると非常に助かります。
スタジオ勤務のカメラマンはここが弱い方が多い印象です。
経費を抑えてくれる
コストカットが叫ばれている現代、必要経費を抑えてくれるのは非常にありがたい。ギャラではなく経費というのがポイント。ギャラ以外に経費をいろいろ乗せるカメラマンには仕事を振りにくくなります。
ただ、他の条件と比べると優先度は低めです。
まとめ
フリーカメラマンの皆さん、振り返ってみていかがでしたでしょうか? 一つひとつの基準は緩いけど、すべて完璧という人は本当に稀です。8つの条件全部を満たしていたら確実に上位10%には入ります。
ちなみに、広告案件の場合は単価が高くなるかわりに、それぞれの基準はさらに厳しくなるのでお忘れなく。
仕事をたくさん受注したいカメラマンは、今日挙げた8つのこと
- 人当たりがよい
- セッティングが早い
- 車を持っている
- 写真の修正技術が高い
- 編集側とクライアントの要求になるべく応えようとしてくれる
- ポージングなど、構図の引き出しがたくさんある
- 無理な条件の中で最良の選択肢を提示してくれる
- 経費を抑えてくれる
に気を付けてみてください。これを守ることで仕事の依頼が増えるはずです。これからカメラマンになろうと考えている人も覚えておいて損はない内容なので、ぜひ頭に入れておいてください!
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